黒澤明 生誕100年
2010.03.23
カテゴリ:映画
黒澤明 生誕100年
黒澤明監督とは切っても切れない人に俳優三船敏郎がいる。1948年の『醉いどれ天使』に始まり、1965年の『赤ひげ』まで計16本の映画に三船敏郎を起用し、頻繁に主演として使った。この時期の黒澤作品は「三船無くして黒澤は無く、黒澤無くして三船は無い」と言われ、スター俳優とスター監督との濃密な関係に支えられていた。黒澤監督は「三船君は特別の才能の持主で代わる人がいないんだ」と語っているし、現に黒澤監督の世界的な評価と同時に三船敏郎も「世界のミフネ」として海外で広く知られる存在になっていく。
「赤ひげ」を最後に黒澤監督は三船敏郎を使わなくなり、その為2人の関係は様々に取り沙汰され、憶測も交えて色々言われていく事になる。黒澤邸まで押しかけた三船敏郎が、酔った勢いで殺してやると言っただの、バカヤローと言った等の話は、当時の様々な媒体で目にすることになるのだが、私自身はこのコンビの映画が大好きで、何とか丸く収まらないものかと気をもんだ覚えがある。後に三船敏郎が先に亡くなるのだが、弔辞を監督代理の久雄氏が読み上げた際、三船敏郎を君付けで呼んで物議をかもした事も思い出した。
二人が組んだ中で好きな一つ“七人の侍”