クリスマスイブ
クリスマスイブ
私の宗教は仏教になるが、日々のお参りをする事もなく、それ程の熱心さも無く、かと言ってその様な習慣、慣習を否定するものでも無く、いわば無信心に近いものがある。身の回りにはキリスト教徒はいないので、集まりには参加すべくも無く現実は知らないが、表面上は穏やかな一面はあっても、胸で十字を切り、神に許しを請いながら、人に向けて銃を撃つ等のシーンが映画にはある。穏やかさとは裏腹に牙をむく姿は人間そのものだ。
私は若い時にパキスタン系インド人数人と親しくしていた時があるが、彼らが言うには日本人は偶像崇拝をすると言われ、(仏像、お地蔵様、きつね等)自分が信じるイスラム教には絶対その様な事は無く、ムハンマドと言う開祖だけが全てなのだそうだ。
それとどんな宗教でも信じる人は信用できるが、そうじゃない人は人間的に信じられないとも言っていた。そうは言うもののこの宗教も激しい一面があり、批判的な人を排除する様なところがあり、少し前に日本人の大学教授が殺された事があった。
教えを厳格に守ることは食べ物にもあり、イスラム教徒の食べ物で最大のタブーと言えば何をさておいても豚肉だ。その徹底ぶりは相当なものだと思われているが、あくまで個人の資質の部分が大で、日本に来ている人の中には宗教で禁じている、酒、たばこを平気でやる人もいるので、豚肉もどこまで守られているか、朱に交わって赤くなり、どの世にも堕落はあるようだ。
一度大阪に行った時に自宅へお邪魔して、本場の手作りカレーをご馳走になったが、鶏肉と野菜でその方は宗教上の掟に厳格だった。振り返って仏教は穏やかでおおらかで、キリストの誕生日を祝っても、仏様は咎める事もなく、自らケーキを買って祝うお坊さんもいらっしゃる様だ。その末席にいる我が家も今日はクリスマスイブだ。
