ハートロッカー ☆☆☆
2011.04.11
カテゴリ:映画
ハートロッカー ☆☆☆
この映画はアメリカがイラクに侵攻した1年後位を描いていて、街のあちこちに仕掛けられた爆弾を処理する様を追っている。戦場での死は日常的に突然やってくるが、それをいく度かかいくぐった時に、戦場での死は麻痺してしまうものらしい。この作品の冒頭“戦闘での高揚感は、時に激しい中毒になる。”と字幕に映し出されるが、いつ爆発するか分からない瓦礫の中、道路、クルマ等に仕掛けられた爆弾。簡単に外せない様に一般市民に巻きつけられた爆弾。主人公の言動を見ると、時には、この戦場の忌まわしい出来事を楽しんでいる風にも見えて、非日常が日常化して、本来の日常に戻った時に、そのギャップに精神を病んでしまう事もあるのだろう。
この作品はアカデミー6部門を受賞しているが、その中でも音響デザイン賞を取るだけの事があって、音の配置、動きは特筆すべきものがある。監督はジェームス・キャメロンの元の奥さんキャスリン・ビグロー。事前情報なしでこの作品を見たなら、男だと思わせる演出でもある。