やんちゃ親父の独り言。更新の間隔を適当に空けて、勝手気ままな事を書いているコーヒー好きのブログです。よかったらお付き合いください。

一命 ☆☆☆

一命 ☆☆☆

切腹

 戦国時代が終わり泰平の世になり、士官の口もなく、傘張り等を生業にする他ない武士達は、困窮を極めていた。生活の術もなくなった侍は、旗本屋敷や大名屋敷の軒下を借りて切腹がしたいと申し出る始末。当初、気の毒に思い採りたてる旗本、大名家の主もあったが、噂を聞きつけ同じ事を企む浪人達に手を焼く事になる。それらの中にあって、井伊家江戸屋敷では、庭先で切腹を申し出て来た浪人、千々岩求女の願いを叶える事に。

 風呂に入れ、身ぎれいにした上で、死に装束を用意するが、井伊家家臣の沢潟彦九郎、矢崎隼人、川辺右馬介の三人は、刀が竹光であることを承知で、切腹の場へ臨ませる。切腹などする気もなかった求女も、事ここに至っては逃げる事も叶わず、中庭に設えた切腹の場で、三両の無心をするが、金目当ての狂言切腹と、端から考える井伊家側。武士に二言は無いはずと、三人を見分役と介錯人に据え、求女はその竹光で壮絶な死を遂げる。

 仕官もままならず生活も苦しいので、このまま生き恥を晒すよりは武士らしく、潔く切腹したい。ついては当家屋敷の庭先を借りたい。と井伊家に申し出た浪人、津雲半四郎。井伊家家老、斎藤勘解由は、止めるように諭しながら、切腹のため庭を借りたいと言ってきた、千々岩求女なる浪人の話を始める。それでも決心が固い津雲半四郎のため、中庭に場を設えるが、介錯人を、沢潟彦九郎、矢崎隼人、川辺右馬介の三名の何れかと言う。

 ことごとく出仕していない3人を、探し出し、連れて来いと命ずる家老、斎藤勘解由。その間、半四郎は、娘、美保の病のため婿が刀を売り、薬代三両のため非業の死を遂げたと語りだす。つまらない武士の面目のため、自分は刀を売ることもなく、娘を死なせ今に至っていると。・・・この作品は1962年、仲代達矢主演で『切腹』として映画化され、今回二度目の映画化である。

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