やんちゃ親父の独り言。更新の間隔を適当に空けて、勝手気ままな事を書いているコーヒー好きのブログです。よかったらお付き合いください。

必死剣鳥刺し ☆☆☆

必死剣鳥刺し ☆☆☆

 映画の中の真剣勝負にリアル感が無くなると、それまでいかに丁寧に積み重ねたストーリー展開でも、途端に白けてその部分だけでも切り捨てたい心境になる。小説の中ではどの様な立ち回りでも、其々自分勝手に想像を巡らせ、自分なりに完結させる事が出来るが、それを映像にする時には演出家の真価が問われる。一番良いのはその部分に触れない事だが、展開上重要なシーンだとそうも行かず、訳の分からない仕草や映像処理でごまかす事もある。以前書いた蝉しぐれの秘剣村雨等、妙な手振りで相手を惑わす剣法だ。

必死剣鳥刺し

 可愛いがる側女連子に唆されるまま藩主右京太夫は、藩政への口出しを許し領民を苦しめていた。歪んだ藩政を正そうとした忠臣は切腹に追い込まれ、右京太夫の従弟で御別家と言われる帯屋隼人正も、藩政を憂い右京太夫に強く諫言するのだが、百姓一揆が起き藩内は乱れに乱れてて行く。それを知りつつ兼見三左エ門は病床の妻を慈しみ、気晴らしに野遊びに連れ出すが、そこに鳥もちを使い小鳥を捕ろうとし失敗する子供がいた。その鳥もち竿を借りて、いとも簡単に雀を捕って妻や子供たちを驚かせる三左エ門。

 看病空しく妻が死に子も無い三左エ門は、藩内で催された能楽の後、自らの死を覚悟で、右京太夫や多くの藩士達がいる中で連子を刺殺する。だが重臣津田から下された沙汰は1年の閉門という誰もが意外に思う軽いものだった。三左エ門は津田が藩主に嘆願したため、軽く済まされたと聞かされ戸惑うが、温情に背かず刑期を過ごし、やがて藩主右京太夫の側周りとして新たな役職に復帰する。そこには三左エ門の剣の腕前を利用して、直心流の使い手御別家、帯屋隼人正を殺す重臣津田と藩主右京太夫の企みがあった。

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