Black Book　☆☆☆☆

　第二次世界大戦中、ナチス占領下のオランダ。ユダヤ人歌手のラヘルは、キリスト教を信仰する見返りに、良識あるオランダ人に食料と隠れ家を与えられひっそりと暮らしていた。

　隠れ家を爆撃されたラヘルは、南部へ逃亡する途中、ドイツ軍により家族を殺されてしまう。レジスタンスに救われたラヘルは、エリスと名を変え、髪をブロンドに染めレジスタンス運動に参加する。

　彼女はその美貌を武器にスパイとしてドイツ人将校ムンツェに近づいていくが、その優しさにひかれ、次第にムンツェを愛するようになってしまう。一方、レジスタンス内では裏切り者の存在が浮かび上がって疑惑がエリスに向く。

　第二次世界大戦のレジスタンス運動を背景に、運命に翻弄されながらもたくましく生きるユダヤ人女性の、波乱の半生をドラマティックに描く。美しいだけでなく、強く毅然としたヒロインを演じたオランダの女優、カリス・ファン・ハウテンがとっても魅力的。

　『ブラックブック』に書かれた真実とは、そして本当の裏切り者は誰なのか。というサスペンスも盛り込み、エンターテインメントとしても存分に楽しめる大作だ。公開時の宣伝コピーに期待が膨らみ、DVDが出たならぜひ購入しようと決めていた映画だが、期待を裏切らない楽しめる娯楽映画に仕上がっていた。

やんちゃ親父の独り言。更新の間隔を適当に空けて、勝手気ままな事を書いているコーヒー好きのブログです。よかったらお付き合いください。