ネギの別名、鉄砲
ネギの別名、鉄砲
私にとってこの季節のネギは最高のご馳走だ。そばの薬味として使うのは当然なのだが、鍋物に使う下仁田ネギの甘いおいしさと言ったら何物にも変えがたい。そば食いの私にとって冬のネギを食わずして、ネギを語るべからずと言うことか。特に私の独断と偏見で一押しは、“ねぎま”だ。
ネギは東日本で好まれる根深ネギと、西日本で好まれる葉ネギに大別されるようだ。長ネギは根深ネギのことを指しており、根元に土を寄せて日光に当てないようにして栽培されるため白い部分が長く、太いのが特徴だ。
旬の長ネギは甘みも風味も強くなるので、薬味として用いるだけでなく、鍋物・串焼きなどに用いるのが絶対のおすすめで、ネギ特有の刺激臭は、ニンニクや玉ネギと共通のアリシンという揮発性の成分によるもののようだ。
アリシンはビタミンBlと容易に反応してビタミンBlよりも利用効率のよいアリチアミンという物質となり、ネギが疲労回復に役立つといわれるのは、このアリチアミンが糖質の分解吸収を促すためだと言われる。そのほか、長ネギには強い殺菌作用や血行促進作用もある。
長ネギは、豚肉やかつおなど、ビタミンBlを多く含む食品と組み合わせて摂ると、ビタミン類の吸収率がアップし、より効果的だそうだ。牡蠣の土手鍋、すき焼き、水炊き、湯豆腐、つみれ鍋、etc.~etc.何はともあれこの時期の美味しいねぎをたくさん食べて寒い冬を元気に乗り切りたい。