やんちゃ親父の独り言。更新の間隔を適当に空けて、勝手気ままな事を書いているコーヒー好きのブログです。よかったらお付き合いください。

改めて見直す 七人の侍 ☆☆☆☆☆

改めて見直す 七人の侍 ☆☆☆☆☆

七人の侍

 先日荒野の七人のコメントをを書きながら、“七人の侍”そのものの感想を書いていなかった事に気付いた。黒澤明、三船敏郎等と一括りにしてしまった様で、先日検索の事を書いたついでに、そのまま検索にかけてみたところ、中身には詳しく触れていなかったみたいだ。まあその前にこの作品は、中身がどうこう言うのはおこがましい限りで、これ程素晴らしい時代劇は無いと言って良い。上映時間3時間27分にも及ぶ長い作品だが、その長さを全く感じさせない構成、ストーリー展開に大満足する事になる。

 荒野の七人の時に書いたが、七人の侍での人集めは、その土地から逃げ出せない農耕民族故で、極限の貧しさがあるからだと思うのだ。人間誰しも食わなくてはならなず、武士は食わねど高楊枝等と気取ってはいられない。どんぶり一杯の飯はこの時代どれだけ貴重なことか、白米を食える事等は稀ではなかったかと思う。根本的に何が違うかと言うと、その貧しさの描き方が一番なのだと思う。だからこそ根底にそれが無いから、荒野の七人の人集めの動機が希薄に感じるのだ。

 田畑が戦場に化す前の水を張り防御柵を作る様は、戦略を立てる意味でも大事な事で、映画は丹念にその模様を描いている。もう一つの見せ場の戦闘場面も同じようにに描かれ、特に雨の中のシーンは出色の出来栄えだ。放たれた矢がワンカットで背中に刺さったり、一人を大勢で倒すなどは理にかなっていて、走り回り切り合って、肩で息する様はリアルそのものだ。それでも映画の中だけの話のようで、実際の切り合いとなると、格好良さとは無縁のようだ。

 先日紹介した“桜田門外の変”、井伊直弼が襲われた桜田門の前にある、杵築藩邸留守居役が見た話を伝えている。“昔から真剣の立ち会いは、距離を隔てて打ち合うものだと聞いていたが、実際にはそんなものではなく、お互いに鍔元で競り合い、力任せに刀を押し付けあうという凄まじさである。”と言っている。刀身の長さ厚みにもよるが、1.6~2kg位、長さ厚さのある物で3kg弱、これで命のやり取りしたら、息が上がるのは当たり前だ。

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