秋の味覚
2012.10.21
カテゴリ:その他
秋の味覚
艶笑小話はひと肌が恋しい、秋から冬のものが多いように思います。私の記憶に残るのは短い小話が多く、同じ話でも噺家によっては大分趣の違う話にもなります。私自身の記憶もそこかしこで、飛んでしまっているので、自ら脚色したところもあり、細かい部分は違っているかもしれませんし、題名がそれぞれに付いているのですが、それも忘れてしまいました。
ときは秋、八百屋の店先は、季節の野菜や果物でいっぱいです。そこへ遅れて仲間入りした、神々しいばかりのマツタケ。前列の最良の場所を取られ、隅に追いやられたバナナは面白くありません。『おい新入り、後から来てその場所はないだろう。』と悪態をつきます。後ろを振り向いたマツタケは一言、『黙れ、この皮っかぶり。』