チャイナタウン ☆☆☆☆
2012.12.06
カテゴリ：映画
チャイナタウン ☆☆☆☆
監督は以前『戦場のピアニスト』と、『The Ghost Writer』で紹介したロマン・ポランスキー。タイトルバックに流れる音楽は、当初予定していたものとは違い、急きょ短時間で作曲依頼を受けて仕上げたもの。退廃的なトランペットの音色がが哀しい。
舞台は1930年代のロサンゼルス。総勢4人の小さな私立探偵事務所に、『モーレイ夫人』と名乗る女性が現れ、市の水道局幹部である、ホリス・モーレイの浮気調査依頼をする。それを受けた、探偵事務所長のジェイク・ギテスは、ホリス・モーレイを尾行の結果、若いブロンド女性と逢っている様子をカメラに収める。だがジェイクの預かり知らぬところで、調査内容が新聞に漏れてしまう。更にホリス自身も何者かに殺害されてしまい、しかも最初にモーレイ夫人を名乗って調査依頼してきた女は別人だと判明する。
ジェイクは事件の真相に迫ろうと、独自調査を進めて分かったのは、一連の出来事はロサンゼルスの水道利権を巡る巨大な陰謀と、ホリスの妻エヴリンと、彼女の父であり警察をも我がものとする、影の実力者ノア・クロスの存在だった。調査を重ねるうちにジェイク自身も命を狙われ、絡んだ糸口が見えないジェイクは、ホリスと一緒にいた、若いブロンド娘との関係をエヴリンに詰問する。『私の娘よ。』『私の妹よ。』と、泣きながら何度も繰り返えすエヴリン。『お分かり、私の娘であり、妹なのよ』と、驚愕の言葉を発する。愛憎が交差する異常な過去だったのだ。この作品のラストは悲しくつらい。
