GATTACA 『ガタカ』 ☆☆☆
GATTACA 『ガタカ』 ☆☆☆
最近賑わせている事に『デザイナーベービー』がある。このニュースが無かったら取り上げる事が無かったと思うこの作品。DNA研究の進歩で現実的になって来た最近の出来事を、まだ世間に認知される前の1998年5月に日本公開している。親の遺伝子情報を解析したうえで、将来リスクが伴うであろう事を排除し、試験管で受精させてから子宮に戻す。その事はどんなトンビでも鷹を生める様になるらしく、良くも悪くも蛙の子は蛙等という諺が無くなる世界の様でもあり、ルールが決まっていない今、倫理的に大問題でもある。
Gattacaは作品の中では最優良企業(宇宙開発会社)として描かれるが、そのスペルはクレジットで強調され、DNAの基本塩基であるguanine(グアニン)、adenine(アデニン)、thymine(チミン)、cytosine(シトシン)の頭文字から取ったものだ。
そこはDNA操作で生まれた『適正者』だけが優先される近未来。『不適正者』として自然出産で生まれた若者ビンセントは、子供の頃からの夢である宇宙への旅立ちを願い、怪我で車いす生活になった適正者のDNAを借りて、宇宙企業Gattacaにもぐり込む。全てが上手くゆき宇宙に旅立とうとする間際、会社内で上司が何者かに殺され、警察に不適正者としての、ヴィンセントのまつ毛が採取されて、正体発覚の危機が訪れるが。