やんちゃ親父の独り言。更新の間隔を適当に空けて、勝手気ままな事を書いているコーヒー好きのブログです。よかったらお付き合いください。

終の信託 ☆☆☆

終の信託 ☆☆☆

 とっても暗く気が重くなり最後には無性に腹が立ってしまった作品だ。この感覚が監督の狙いだったら、私はどんぴしゃりハマってしまった訳だ。前回の『それでもボクはやってない』は、やってもいない痴漢容疑で司法に翻弄された男を描いていたが、今回は終末医療を描き命の尊厳とは、患者自らが選ぶ命の終わらせ方、それに関わる医師と患者家族、司法の関係を描いている。

終の信託

 医師同士の不倫関係で折井綾乃(草刈民代)は深く傷つき自殺未遂を起こす。日々患者との触れ合いの中で、末期の喘息患者の江木秦三(役所広司)の優しさに、折井綾乃自身が癒されて行くが、江木から次の発作が起き、昏睡状態になった時は、管を繋がず楽に死なせて欲しいと頼まれ承諾する。奥さんには折井自ら回復しない病状だと伝え、いよいよその時が来る。3年後納得したはずの江木の家族から訴えられ検察庁へ。

 定刻前に検察庁に着いた折井に、検事の塚原透(大沢たかお)は待たせ続け、折井が望んだ帰宅時間を無視して尋問を続ける。早く帰りたければ聞いている事に素直に答えれば、その時間には帰れると言うが・・・。ここがこの作品の肝だと思うのだが、あなたの言いたい事は聞くと言いながら、全く聞く耳を持たず誘導尋問やり放題。そこには折井の味方になる人間が一人も居らず、精神的肉体的に追い込まれて行く。

 この映画を見て思うのは弁護士同席で無いと、どんな風にねじ曲がるか分からないと言う事だ。功名心なのか最初に罪ありきで、当事者の言い分に聞く耳持たず、言いたい放題やりたい放題、黙らされて罪に落されると言う事で、とっても心がざわついた作品だ。

 

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