Five Easy Pieces ☆☆☆
Five Easy Pieces ☆☆☆
ラジオから流れる主題歌が気に入り、さかのぼり手繰り寄せたらこのファイブイージーピーセスと言う映画にたどり着き、後になってDVDまで買う事になった作品である。
無気力でちゃらんぽらんな生き方をしてきたボビーは、石油採掘現場で働きながら日々惰性で生きてきた。同僚との付き合いもそこそこに、一緒に暮らすレイにすら邪険に接し、愛されている事にも鬱陶しく感じる日々だったのだ。同僚との通勤途中渋滞に巻き込まれた彼は、トラックに積まれた古びたピアノを見事に弾いて見せたのだ。元々彼は音楽一家の出身であり、育った家庭そのものが音楽にあふれた環境だったのだ。恵まれた環境からはドロップアウトしていても、その片鱗は心の片隅に残っていたのだ。
ボビーはレイに妊娠した事を告げられるが、父親になる事すら面倒臭い彼は、ふらっとピアノ演奏中の姉ティタを、録音スタジオに訪ねる。父親が大病だと初めて聞かされ、遠い故郷へ一人で帰る事にするが、レイを哀れに思い連れて行く事に・・・。すぐ戻るからと言い聞かせ、家の近くのモーテルにレイを残し帰宅するのだが、勝手に家へやって来てたレイに憤りを感じるボビー。元々の蓮っ葉な言動が気に入っていなかったのだ。
帰り際、車椅子生活をしている父親に、ここには俺のいる場所はないと告げ、レイと家を出るボビー。途中ガソリンスタンドに立ち寄ったボビーは、傍らのトレーラーの運転手に自分も一緒に連れて行って欲しいと頼み、買い物中のレイに何も言わないまま何処ともなく消え去るのだった。映画より歌との出会いの方が早かったメロディーは次ページへ。
スタンドでのレイと車、木材を満載にしてボビーを乗せた大型トレーラーが走り去る。