トラジャ
インドネシアのスラウェシ島トラジャ地方のみで生産される限定産地の逸品です。大戦中に手入れが行き届かず消えてしまったと思われていた幻のコーヒー、素材の豆自体が素晴らしいものですが、その分焙煎技術の見せ場とも言えます。トラジャは、爽やかな苦み、まろやかで程よい酸味、豊かなコクが絶妙に調和した深い味わい深いコーヒーです。
生豆を焼くと豆の種類、焼加減にもよるのですが、15%~20%位の水分が抜けていきます。一時期とてもトラジャ執着して、他の豆に目がいかなくなり、重点的にそればかり焼いていた時期がありました。ですが最初に焼いたときの味が全く再現できずに、四苦八苦した事を今思い出します。これはトラジャに限ったことではなく他の豆全般に言えることですが、それほどコーヒーの焙煎は繊細で気難しいのです。