飲まず食わずで
飲まず食わずで
思うように進まない訳は途中まで来て理解できた。最後尾から前に続く5列は、途中、幅1人分のエスカレーターに乗るためだと分かった。併設した幅広く立派な階段があるのに、チケットを持っている者は、必ずエスカレーターに乗せられる仕組みの為だ。
長々と続く最後尾からの行列は、建物の角を一度曲がり、また営々と次の角まで長蛇の列が続く。2度目の角を曲がり、そこからエスカレーターの所まで、列がまた続き、エスカレーターを降りると、先ほど程チケットを買った窓口の横から、また5列に並び直すのだ。
建物の中は冷房は効いてはいるのだが、炎天下に長時間いたからか、それとも節電で弱くしてあるせいか、ありがたみが無いと言って良い。建物の中に入って暫くすると、各人譲り合って2列に並び直してくれと言う。日本人の人の好さに甘えている様だ。2列はもぎりが2か所しかないためだが、その為またもや進まない事この上なし。
早く見て帰りたい気持ちが強く、結局飲まず食わずで入館したが、狙いの『真珠の耳飾りの少女』はまた長蛇の列だ。観客の頭越しに観るのだったら直ぐにと言うが、まじかに観たい俺は30分の行列の中に。立ち止まらずに歩きながら見ろと言われたが、時間にするとものの10秒ほどになる。ルールを守らない輩は多く、皆さん同じルールでご覧になっているのですからと、係の女性は声を枯らしていた。