ラビット・ホール ☆☆☆
2012.09.18
カテゴリ:映画
ラビット・ホール ☆☆☆
子供を事故で無くした夫婦と、その加害者の少年の心の有りようを描く。夫婦は突然子供を奪われ、妻は子供の思い出の品々を、片っ端から捨て、心の中の思いでさえも捨て去ろうとする。夫はムービー画像を携帯端末に残し、事あるごとに覗き見て思い出に浸る。子供に対しての表現がことごとく違い、諍いの種になるのだが・・・。ある日妻は、偶然加害者の少年を見かけ接触を試みる。許す事ですべてを忘れようとするのだが、少年は少年で深く傷つき、心の置き場所を探していた。
ニコール・キッドマンの作品は久しぶりに見た気がするが、実生活でも結婚をして子供もでき、親としての気持ちもにじみ出ている。作品は親としての両極を描き、加害者の少年を絡ませる事で、若夫婦の深い苦悩、ストーリー展開を見せる。触れたくない兄の死、妻の母も息子を亡くしていた。妻の母は言う。『大きな岩の様な悲しみは、やがてポケットの中の小石に代わる。』ポケットに手を入れた時に、思い出すほどの事になると。