カッコーの巣の上で ☆☆☆☆
カッコーの巣の上で ☆☆☆☆
一羽は東に、一羽は西に、一羽はカッコーの巣の上を飛んで行った・・・。ある日パトカーが一人の男を護送して、オレゴン州立精神病院の門をくぐった。ランドル・マクマーフィーは、刑務所の強制労働を嫌い、逃れるため仮病を装っての入院だったのだ。元々健常者のマクマーフィーは、タバコの配給の事で仲間同士で争い、罰として他2人と共に電気ショック療法に送られる。だが、今まで聾唖者だと思っていたチーフが、その事をきっかけに、初めてマクマーフィーに対して心を開いたのだった。
2人は脱走計画を練りあげ、決行前に看護人を買収して、お別れの乱痴気パーティーを夜通し開くが、出勤して来た看護婦ラチェッドに押さえられ、その事が原因で若いビリーが自殺を図る。何事もなかったかの様に振る舞う冷徹なラチェッドに、マクマーフィーの怒りに火が付き、あやうく彼女を絞め殺しそうになってしまう。取り押さえられたマクマーフィーは数日後、首を長くして待つチーフの元へ帰って来たが、額にはロボトミー手術の痕をくっきりと付けていた。怒りと悲しみを胸に、友としてそのままにしておけないチーフは、マクマーフィーの鼻に枕を押し付け窒息させる事で、最後の友情の証とするが、自らは窓をぶち破り祖先の愛した大地を目指し、朝日の中を走り去って行くのだった。