アラビアのロレンス ☆☆☆☆
アラビアのロレンス ☆☆☆☆
先日ピーター・オトゥール が亡くなりました。彼の代表作『アラビアのロレンス』は7つのオスカーにノミネートされ賞をとりましたが、ピーター・オトゥール本人は、オスカーをとり損なってしまいました。封切時の上映時間は207分、1988年に監督デビット・リーンは、保存されていた未編集のシーンを足し、ピーター・オトゥールにアフレコを依頼して、上映時間を227分と20分長くするのです。撮影時には若かったピーター・オトゥールも、26年も経過して声質が変化しているのではないかと心配されましたが、若い頃と変わらない声で収録され、関係者皆が安堵したと言います。
映画冒頭バイク(ブラフ・シューペリア社製)で走っていた男が自転車を避け損なって死亡する。その男の名はトーマス・エドワード・ロレンス。業績に対する評価は良くも悪くも両極端に分かれる男でもあった。第一次世界大戦が勃発した1914年。砂漠の国アラビアはドイツとトルコの支配下にあったため、アラブに駐屯するドイツとトルコの連合軍の勢力を分散させようと、イギリスはロレンスをアラブの王族ファイサル王子の元へ派遣する。其々考えの違う部族長を指揮して勝利したロレンスは、アラブ国民から砂漠の英雄と謳われるようになるが、ロレンス自身は軍上層部に利用される事を感じ、なおかつ部族間の対立からアラブ民族はロレンスを裏切っていく。