Full Metal Jacket ☆☆☆☆
Full Metal Jacket ☆☆☆☆
最初にこの題名を聞いた時には、防弾チョッキのようなものをイメージしたのだけれど、全く違って弾丸そのものを指して言う。下にwikipediaに書いてある理由を載せた。
ベトナム戦争さ中入隊を控えて散髪する様は、自分達に降りかかる災難を知ってか知らずかのどかそのものだ。入隊後兵舎内のハートマン軍曹が発する本人たちへの暴言暴力。故郷や父母への執拗なまでの罵詈雑言等。日々訓練しながら放つ言葉は、汚く下品な上猥褻で何とも凄まじい。これでもかという暴言と訓練は、憎しみと共に殺人マシーンに変っていくが、同時に一人の男の精神の歯車も狂いだす。一通りの訓練が終わり配属先も決まった日の夜、トイレの中で武器庫から持ち出した銃に弾丸を装填するゴーマー・パイル(微笑みデブ)。最後の見回り中のジョーカーに見つかるが、その前で訓練の様子を体現してみせる。その騒ぎに兵舎の仲間たちも目を覚まし、その中には軍曹の姿もあった。そして微笑みデブに銃を渡すように迫るが・・・。監督はスタンリー・キューブリック。
キューブリック自身が作品の字幕翻訳をチェックしていて、当初の翻訳は戸田奈津子が担当したが、ハートマン軍曹の台詞を穏当に訳したため、再英訳を読んだキューブリックは「汚さが出てない」として却下。急遽、原田眞人が起用され作業にあたった。キューブリックが原文に忠実な翻訳を要求した結果、「まるでそびえたつクソだ！」など、日本語としては奇妙な言い回しの字幕になった。因みにハートマン軍曹役(リー・アーメイ)は海兵隊で、訓練教官として実務の経験を買われ演技指導したが、その迫力が余りにも生々しく迫真だったため、本人自ら教官を演じることになり前半５０分余りが訓練シーンだ。
戦争にもルールがあって、通常弾(鉛)は体に入った時に柔らかいため弾頭が変形して、傷が大きくなり致命傷になりやすいと言う。致命傷にならないように、なるべく苦しまないように開発された弾丸なのだと言うが、戦争とは所詮殺し合い、殺し方に様々な禁止事項を設ける事に、何かとても不思議な違和感を感じるのは俺だけか。
wikipedia
full metal jacket弾（被覆鋼弾、完全被甲弾）貫通性が高い通常の弾丸。弾芯が金属（メタル）の覆い（ジャケット）で覆われているメタルジャケット弾の一つ。ほとんどのフルメタルジャケット弾は弾芯である鉛をギルディング・メタル（真鍮。混合率は銅95%、亜鉛5%）で覆っている。軍用ライフルでは、目標衝突時の弾頭変形を防ぎ貫通力を高めるため、このフルメタルジャケット弾が使われている。
